ANAグループ・ANAブランドのエアラインとして、北海道から沖縄に至るまで国内47空港を、DHC8-Q400とボーイング737-800で結んでいるANAウイングス。会社設立12年目ということもあり、若くて元気な社員の皆さんが各部署で活躍されています。そこで – ANAウイングス- Prideと題しまして、社員の皆さんがどのような想いを持ちながら日々業務されているのか、探っていきます。
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〈独自取材〉 – ANAウイングス- Pride 2
「まるでパズルのような感覚、です」
と日々の業務を語ってくれたのは、ANAウイングスの総合職掌事務職で客室部乗務サポート課に所属している小山友実さん。2017年4月に入社して以来6年間、同じ業務に従事している。
客室部乗務サポート課における小山さんの業務は大きく分けて
○ 運航監視業務
○ 手配業務
の2つある。
運航監視業務は降雪や台風、強風、濃霧といった天候不良などの様々な事象を受けて、ANAウイングスの運航便を維持するために、客室乗務員のシフト調整などを行なっている。
また、手配業務とはステイ先のホテルや移動手段の手配だけでなく、上記のようなイレギュラー時にもホテルや移動手段を確保するなど、重要な業務だ。
ちなみに、乗務サポート課の業務には他にも月次勤務割作成(スケジューラー)などがある。
〝いったい何人の客室乗務員のスケジュールを何人で調整しているのか〟
が気になるところだが、
ANAからの出向者も含めてANAウイングス便に携わっている客室乗務員が合計860名ほど。取材日の前日実績で、ANAウイングス便は1日で325便が運航されて、ANAウイングスの運航機材であるDHC8-Q400には2名、ボーイング737-800には4名の客室乗務員が乗務しており、人数にして1日354名がフライトしていた。
そうした中で客室部乗務サポート課における業務は基本的には早番と遅番それぞれ2名(運航監視と手配が1名ずつアサインされている)で業務にあたるという。
「早番は5時15分から、遅番は24:00まで仕事しています」
と小山さん。
中番のサポートスタッフ1名が早番からの引き継ぎ時にサポートしてくれ、また早番にも1名のサポートがつくので、1日のシフトは客室部乗務サポート課に所属する6名で担当している。
業務では様々な事象に直面するが、あらかじめ予測をしたり計画を立てたりしながらも
「こういう事象が起きたら、こういう動きをしてもらって」
とまるでパズルを動かしているような感覚だという。
ただし、そのパズルのピースである客室乗務員の負担が決して増大しないように、
「客室乗務員の生活までお預かりしているという責任感の中で日々取り組んでいます」
と表情を引き締める。
客室乗務員の気持ちを大事にしつつ、何事にも根拠に基づいて物事を決めてゆくことを心がけている。
イレギュラー時について、ある程度ノウハウ化されている部分もあるそうだが、先輩から受け継いだ手段に加えてだいたいは業務を通じて自分で得た経験が生きる領域も多いという。
ただし
「教育もしっかり体制ができているので、自分にできるのかなと思っていた入社直後の不安はすぐに解消されました」
と笑顔で語ってくれた。
航空会社で働くということのイメージは
「楽しそうだな」
と漠然と思っていたものの、ANAウイングスという会社の存在は就職活動を通じて知り、さらに総合職があるということも知り、航空に関わることのできる仕事の存在に興味を持ったという。
ANAウイングスの社内には
「意見をどんどん出してください」
という雰囲気があるそうで、どの年次の社員からも活発に意見が発信され、活気があるという。
安全運航への責任感が強い人が多く、疑問や気づきなど実際に声に出すことで改善につながるケースも少なくない。
そんな小山さんが考える、- ANAウイングス- Prideとは。
「ANAウイングスは小型機での運航なので、地域と地域を結ぶ生活路線が多いことから、お客さまの生活の一部になっているんだ、という使命感をひしひしと感じています」と語る。
公共交通機関としての責任感に加えて、レジャーに向けて笑顔溢れるお客さまの様子を拝見すると
「皆さまの楽しみに少しでも貢献できているのかも」
と嬉しくなることもあるという。
DHC8-Q400とボーイング737-800という小型機での運航で、よりお客さまとの距離感が近いことも、ANAウイングスの魅力の一つと言えよう。
小山さんご自身は最近「鹿児島の温泉にハマっている」そうで、完全プライベートながらANA便での客室乗務員の様子も見ながら、国内旅行も満喫している。小山さんの地元は福岡ということで「九州の魅力再発見!」といった感じだろう。
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最前線で日々フライトされている客室乗務員の乗務をサポートするといっても、仮にイレギュラー時にひとつのパズルを動かせばそれに伴って複数のパズルが動くはずです。結果どこで収めるかがノウハウなのかもしれませんが、きっと同じ状況にはならないだろうと想像に難くありません。
まさにその重要な業務を果たしつつ、笑顔で語ったくれた小山さんご自身の中に秘めた〝使命感〟と〝プライド〟を言葉以外からも感じられたことは、この企画を実行できて良かったと心から思いました。
最後は感想文みたいな締めになりましたが、それが取材者としての本音なので、記しておきます。
さて-ANAウイングス- Pride、次回は同じく総合職でオペレーション部業務推進課に所属している吉田英人さんにご登場いただきます。
「社内でも私の課の職務内容を理解している人は少ないかも」というぐらい多岐にわたる業務の実態とは!?
お楽しみに!