
南西航空として1967年に誕生した日本トランスオーシャン航空 (JTA) は、沖縄生まれ沖縄育ちのスピリットが受け継がれている「うちなーの翼」として〝沖縄に一番必要とされるフルサービスキャリア〟を目指して飛び続けています。
JTAで働いている人たちが〝JTA IZM〟を胸に、どのような想いで業務されているのか。 Aviation Picks が迫ります。
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〝JTA IZM〟Data 002
知花 聖香(ちばな きよか)さん
オペレーションコントロール部運航管理グループ 運航管理者
2019年4月入社
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【運航管理者を目指して入社】
沖縄県出身で、大学では気象学を学んでいた知花さん。
飛行機も好きだったことから、気象に関する勉強が活かせる運航管理者を目指してJTAに入社した。
運航管理者には主に
・フライトプランの作成
・飛行監視
の2つの仕事がある。
フライトプランの作成は、航空路上や出発・到着・代替空港の天気状況を踏まえて巡航高度や燃料搭載量を算出し、運航乗務員に打診。協議の結果を反映してそれらを修正したりする。
飛行監視はJTA全便をモニターしており、天気概況などに変化があった場合、各機へ無線やテキスト情報などで伝えることを指す。
また、運航管理者と運航乗務員のブリーフィングシーンが思い浮かぶものだが、すでにコロナ禍前からiPadを使用してデータ上でやり取りする
〝システムブリーフィング〟
が行われており、必要に応じて対面での協議も行うが、基本的にはシステム上でやり取りをすることが多い。
記録としてもお互いに残るし、伝え漏れもないということで、〝システムブリーフィング〟によって確実性が増しているという。

△ デスクにて飛行監視を続ける知花さん。迷ったときはまわりの人にすぐ相談できる環境だという。
【何でも言いやすい仕事環境】
大学時代、インターンシップでもJTAに来ている知花さんは
「JTAのあたたかい雰囲気がとても好きです」
と笑顔で語ってくれた。
運航管理者の国家資格を得るための〝運航管理者技能検定〟を受験する前に、1年間の業務経験が必要だが
「入社後、資格取得までしっかりと教育してくれるので、そこは安心です」。
さらに同じ部署のまわりの人も、合格するまでいろいろとサポートしてくれたという。
「年代幅が広い職場ではありますが、何でも言いやすい環境です」。
JTAでは〝確認会話〟をテーマにワンチームで日々の運航を支える意味合いから
〝分かっているだろう〟
ではなく、おせっかいでも口に出す、確認する、という姿勢を社員みんなが意識している。
通常運航時だけでなく、イレギュラーが発生した場合にはいろいろな部署とやりとりをして運航の詳細が決まっていくことから
「1便の飛行機を飛ばすために、実に多くの人が関わっているんだな」
と日々実感しており、〝確認会話〟の重要性も重々感じている。

【JTAらしさ】
直接お客さまと接する部署ではないものの「JTAらしいな」と思う瞬間は、マンゴーなどの農作物による貨物量によって機体重量が増えたときだそうで
「地域性と言いますか、地域に根づいたエアラインだなと感じます」。
また、沖縄特有の気象としてはやはり台風が挙げられる。
気象庁から発表される台風情報を元にさまざまな予測や判断をするが
「進路が少しでも変わると影響がまったく異なるので難しいです」と語る。
お客さまにとっては、運航便の動向は早めに分かったほうが良いということもあり、なるべく早く決断をするというのがJTAの方針のひとつである。
ただし、その際にも各部署をまたいでさまざまな見地から総合的に判断される。
【今後のビジョン】
日々の業務はほとんどデスクに座っている仕事であることから、休みの日には涼しい時間帯を狙って歩くという知花さん。本が好きなので、図書館まで歩いて行って本を借りて帰ってくるという。
そんな知花さんに今後のビジョンを聞いてみた。
「運航管理者としてしっかりとした根拠に基づいた判断をして、JTA便の安全運航に携わっていきたいです」。
さらに先輩から受け継いだ伝統を、次の世代へも伝えていきたい、と明確に語ってくれた。
真面目かつ仕事に対する真摯さがヒシヒシと伝わってくる知花さん。
JTAの安全運航はこういう人たちに日々支えられている。