【AGHA】競合から協調へ!空港グランドハンドリング協会を設立

2023年8月25日金曜日、空港グランドハンドリング協会が設立されました。

(AGHA : Airport Ground Handling Association)

その設立記者会見が羽田空港にて行われましたので、Aviation Picks の深澤明編集長が取材してきました。

そもそも〝グランドハンドリング〟って何?

と思われる方もいらっしゃるでしょう。

〝グランドハンドリング〟

航空業界では〝グラハン〟と略して呼びことが多いですが空港において航空機運航の地上支援を行う仕事の総称です。

要するに、航空機を直接動かす仕事以外の地上における様々な作業を行う職種のことですね。

搭乗のサポートをする旅客サービスや航空機へ手荷物や貨物などの搭降載や機内清掃を行うランプサービス、貨物の調整を行う貨物ハンドリング、運航をサポートするオペレーションなど、いわば「空港」の機能を維持してくれている人たちのことです。

とても重要は仕事です。

しかしながら、そもそも社会的認知度が高いかといえばそうでもない上にコロナ禍によって「航空業界=脆弱な業界」というイメージが定着した感があります。

実際コロナ禍では定期便の運休などが相次いだため、グランドハンドリング業界も採用を抑制得ざるを得ず、また離職者の増加もみられました。

そして迎えた復便や増便の風潮は、グランドハンドリング業界を含む航空業界にとって喜ばしいことに他ならないのですが、非常に深刻な事態を迎えているのです。

それは、人手不足です。

このような中で「空港」の機能維持に必要不可欠な空港ハンドリング業務の持続的な発展を実現してゆくためには、働く人が誇りを持てる魅力ある職場環境であることに加えて、そうした業界のイメージの発信、イノベーションの推進、効率的な人材配置や運用による生産性向上などの大きな課題に、共に取り組んでいきましょう、というのが設立の趣旨であり、目的ということです。

日本国内には400社ほどの空港グランドハンドリングに携わる会社があるそうですが、まずは50社からのスタートですが、すでに入会を希望している会社も多いということで今後の活動内容に拡充や認知度向上も含めて注目していきたいところです。

まさに、競合から協調、協力へ。

1社ではなかなかできないことも、力を合わせて良い方向へ。

世の中ピンチの時には徒党を組み、好調時には個別になりたがるのが社会の風潮ですが、日本の少子化問題の上に今後の航空業界の発展にはインバウンドに頼らざるを得ない状況など、空港グランドハンドリング協会の背景には日本の航空業界だけでなく、社会全体が直面する課題、問題が垣間見える気もいたしました。

また、カスタマーハラスメント対策について相当強調していたのが気になりました。

どこまでが意見で、どこからがクレームか。

そこをしっかり定義して協会としてガイドラインができあがればグラハンとして働く人を守ることにもなります。

空港グランドハンドリング協会の初代代表理事・会長には

ANAエアポートサービス株式会社の小山田 亜希子代表取締役が就任しました。

ホームページもありますので、ご興味ある方はご覧ください。

https://agha.jp/

△ 設立総会で初代会長として挨拶をするANAエアポートサービス株式会社の小山田 亜希子代表取締役

△ 設立総会後、記者会見が開かれた。設立の流れや今後の取り組みを説明、質疑応答も行われました。

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